2019年10月3日(木)蛇笏忌

秋晴れの中、5回目を迎えた飯田蛇笏・飯田龍太文学碑の碑前祭を山梨県立文学館で開催した。両文学碑の前には山廬の真竹に、山廬で採取した曼殊沙華が飾られた。

会場となった文学館には午前中から俳句愛好者が集まり、吟行を行っていた。正午の受付と同時に多くの方が受付を済ませ、専用の投句用紙に俳句を書いて投句を行った。午後1時から講演会が行われる講堂の入場が始まり、式が始まる午後1時半には、500席すべてが埋まった。

山廬文化振興会の飯田秀實理事長、山梨県立文学館の桐林雅樹副館長の挨拶の後、笛吹市の山下政樹市長が祝辞を述べ、講演会となった。講師はテレビなどで大活躍の俳人・夏井いつきさん。「龍太に何を学んだか」と題し、俳句を始めて間もない時、龍太の「紺絣春月重く出でしかな」に感銘を受け、その後龍太の著書を教科書として俳句を学んだことなどを話した。時折交えるユーモアに会場は和やかな雰囲気の中、夏井さんの話を楽しんだ。この後投句された句の優秀作品の発表と表彰が行われた。最後に雨宮更聞理事が来年は龍太生誕百年にあたることを告げ、碑前祭を閉じた。

4月中旬、孟宗竹の竹林で筍の収穫をしていると、どこからか木を叩く音がする。周囲に人の気配はない。耳を澄ませながら、音の方に近づいてみるがわからない。暫く周囲に注意を払っていると、何やら木のところで動いた。小鳥が木に留まっている。コゲラである。木の中にいる虫を取っているのかと思ったが、木に直径2センチの穴をあけている。巣作りだ。暫くコゲラの観察である。5月に入ると親鳥は巣穴に身を潜め、時折周囲を警戒している。中旬、親鳥が巣から頻繁に飛び立つ。5月26日巣穴が見えるところにカメラを据え、望遠レンズでけゲラの動きをとらえた。

親鳥が成長した雛にさかんに餌を運んでいる。 

山廬後方に広がる雑木山。御坂山系の一角をなし、春日山(かすがやま)、名所山(みょうしょざん)など1,000mほどの山が連なっている。一部ヒノキなどが植林された人工林があるがほとんどがクヌギ、ナラなどの広葉樹の雑木林が広がる。9月中旬を過ぎると山頂付近に茸が姿を現す。採れるのは香茸(コウタケ)、オオジコウ別名だるま(ムレオオフウセンタケ)、タマゴタケ、そしてクロット(クロカワタケ)。その年の天候で採れる茸の多少が出てくる。今年は夏の猛暑で心配されたが、9月に入っての降雨でなかなかの当たり年である。先日茸採りの名人である幼馴染が届けてくれた。さっそく山の恵みを頂いた。これから麓にかけ10月中旬まで茸のシーズンだ。

クロットは少々苦みがあり酒の肴に最高である。作家の井伏鱒二氏は山廬に来るとクロットでお酒を頂くのを楽しみにしていた。里山の暮らしの秋の楽しみだ。

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7月17日 山廬俳諧堂がある笛吹市境川町の笛吹市立境川小学校では小学校6年生を対象に俳諧堂で俳句教室を開きました。境川小学校は飯田蛇笏も飯田龍太も卒業した学校で、学校の正面玄関には龍太が贈った「どの子にも涼しく風の吹く日かな」の句が掛けられています。

連日35度を超える猛暑日が続く中、小学生たちは学校から山廬まで徒歩でやってきました。15分ぐらいの道のりですが、上り坂を歩いてきた子供たちの額には大粒の汗。それでも元気に挨拶を交わします。1組と2組の児童は21人と20人。クラスごとに別れ俳句教室。はじめに飯田秀實理事長が山盧や俳諧堂について説明しました。昨年5年生の時にも俳句教室を開き、さらに、学校で「親子俳句教室」を開くなど境川小学校では日頃から俳句を勉強しているだけあり、飯田蛇笏、龍太の句を暗唱できます。蛇笏と龍太の代表句3句づつを大きな声で読み上げました。

今回も小林校長が先頭に立って俳句教室を企画し、笛吹市教育委員会が「出前授業」として支援しています。そんな取り組みを山梨県内の学校に事例報告するため山梨県教育委員会も立ち会いました。

俳句教室では、夏の俳句づくりについて学びました。講師の俳人で山廬文化振興会の雨宮髙文(俳号更聞)理事から夏の季語について教えてもらいました。そしてその場で児童たちは俳句を作り、1句ずつ清記して雨宮理事に講評してもらいました。

全員が1句以上作りましたが、境川小学校ではこの日俳句を学校の廊下に張り出してみんなで鑑賞するそうです。

秋には5年生の俳句教室を開く予定です。

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