俳諧堂復元寄付のお願い

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山廬俳諧堂復元事業

     山廬の邸内南西側に 1940年代後半まで二階建の蔵が建っていた。1階は穀物蔵として使い、2階は20畳ほどの板の間となっていた。大学を中退し、名主の長男として家督を譲り受けた「武治」であったが、「蛇笏」として俳句を中心に作家活動を精力的に行っていた。その俳人としての活動の場が蔵の2階だった。「俳諧堂」と称して文筆活動の場とするとともに、近隣の農家の男たちや、 学校の教員、僧侶などを集めて句会を開いた。泊まり込みで句会を開くこともあり、寝具一式が常備されていたという。

  明治43(1910)年9月、若山牧水が蛇笏再上京を促すため山廬に来た際、寝泊まりしたのも俳諧堂である。滞在は 11 日間だった。また、ホトトギスにおいて蛇笏とともに活躍した前田普羅や、多くの俳人がここでの句会に参加した。雲母の鍛錬句会であり、寒夜連日行うことから「寒夜句三昧」(かんやくざんまい)という一大行事の発祥も俳諧堂からである。

  この蔵は第二次大戦後の農地改革で飯田家の穀物蔵としての使命は終わり、解体され別の所有者のもと「蚕室」として移築された。その後養蚕業は終焉を迎え、農機具小屋として使用されていたが、特に修繕もなく、老朽化が進んでいた。た。このため2013年所有権を飯田家に戻し、解体、保存を行った。俳諧堂については、山廬にあった江戸期、明治期の家相図が存在し、 また龍太が撮影した1942年の写真も発見できたことから、蔵の復元に向け設計図面の作成が可能となった。

 

 平成28年度、笛吹市は「俳句の里づくり推進事業」の一環として、俳諧堂復元事業に対し建設費の約2分の1の支援を決め、山廬文化振興会が「雲母創刊百年事業」として山廬内において復元工事に着手した。

 

   

俳諧堂上棟式

 

2016年9月16日

 山廬俳諧堂復元工事は順調に進み、9月16日金曜日大安の日に予定通り上棟式を行った。

 9月に入って日本列島は台風の上陸が相次いだが、幸いにも山梨県は被害が出なかった。しかし、台風と秋雨前線の影響で連日ぐずついた天気が続き、工事の進捗が心配された。

 こうした厳しい状況の中、伝匠舎石川工務所の万全の準備で工事は工程表通り進められた。解体保存されていた柱が建ち、梁が組まれていった。戦後解体移築されてから、65年ぶりの里帰りである。

 梁のほとんどは当時のまま利用できたが、柱は残念ながら数本は傷みがひどく復元することが出来なかった。

 連日、伝匠舎の大工職人が昔ながらの技法で工事を行った。

 上棟式当日昼過ぎまで小雨の舞う天気だったが、式の準備をする頃には青空がのぞき、上棟式がはじまる午後3時には快晴となった。山廬文化振興会の理事や運営委員の他、笛吹市教育委員会から坂本誠二郎教育長らが参加し、伝匠舎石川工務所のもと式が執り行われた。

 「家固めの儀」では吉野棟梁が吟じる上棟式祭祝句にあわせ、棟に登った大工職人が威勢よく木槌を振り下ろし家固めを行った。「千歳棟」「万歳棟」「永々棟」と三度木槌は振り下ろされた。最後に全員で手締めを行い式を閉じた。

 これから屋根工事などが行われる。境川小学校6年生が俳句を書いた瓦もいよいよ葺かれることになる。

山廬俳諧堂復元工事の地鎮祭・起工式

 

2016年6月11日

山廬俳諧堂復元工事の地鎮祭及び起工式は、笛吹市の倉嶋清治市長、小林明副市長、桑原庸五笛吹市教育委員会委員長、さらに、大久保俊雄笛吹市議会議長などを来賓に迎え行ないました。当日は「五月晴れ」の中、午前10時から甲斐一ノ宮浅間神社の古屋真弘宮司のもと、工事の安全を願って、地鎮祭が執り行われました。

そのあと、山廬文化振興会主催による起工式を行い、飯田秀實理事長が「山廬俳諧堂」の文化的価値と、復元に至る経過の説明のあと、復元工事が着手出来た背景には、地元笛吹市の多大なる支援があると、市や、市議会それに関係団体へお礼を述べました。来賓として出席された倉嶋清治笛吹市長は、「『俳句の聖地』山廬に俳諧堂が復元されることは、笛吹市が進める『俳句の里づくり』の拠点ができるということであり、笛吹市としても大いに期待している。」と祝辞を述べました。また、俳人で笛吹市文化協会の斉藤幸三会長は、「山廬主屋と、狐川、後山に加え、俳諧堂ができることで、山廬は名実ともに『俳人憧れの地』となる。」と挨拶されました。
 

俳諧堂は、すでに建設地の地盤調査も終わり、来年3月末の完成を目指し、復元工事に着手します。

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