2020/05/21

山廬にある赤松は樹齢400年の老松。初夏のみどり摘み、晩秋の松手入れ、初冬の雪吊と年間を通じて松の世話をしています。山廬のシンボルともいえる赤松の手入れは神経を使います。きまった庭師が、季節ごとに手を入れてくれます。新芽の伸び具合を見て作業を始めます。今年のみどり摘みはいつもより10日ほど早めました。一番上から高いはしごを使って始めます。この赤松は樹高が8メートルほどありますので、はしごをいっぱいに伸ばしてやっとの高さです。下の方は三脚を使います。三脚も11尺、9尺、6尺と枝の高さに合わせて使い分けます。

何年か前、南に延びる枝の先が勢いが弱くなり心配しましたが、庭師のおかげで勢いを取り戻しました。今年はとても元気な新芽が出て、庭師の目は穏やかになりました。木は生き物です。いつも気にかけていると喜びます。皆さんに見てもらって「立派な松だ」と褒めてもらうと元気になるように私には思えます。

今年はコロナウイルスの影響で、山廬は一般公開を見合わせていますが、この事態が落ち着き、また皆さんに見学していただきたい、赤松に声をかけていただきたい。そんな思いで庭師の手先を見ています。

                                              

山廬の赤松

〈文/写真 飯田秀實〉

2020/04/14

昨日の雨が標高の高いところ、およそ千メートルほどのところから雪になったようだ。早朝快晴となった中を後山に登ってみると、南アルプスの前山は一本の筋をひいたように冠雪していた。山廬周辺はまだ桃の花が残っている。そして後山の山桜の大木も開花を始めた。父が好んだこの木は、一昨年の台風でひどく痛めつけられたが、たくさんの花を咲かせてくれる。タラの木も新芽がずいぶん伸びた。この季節は一日ごとに景色を変えてゆく。

                                          

〈文/写真 飯田秀實〉

2020/04/02

山廬周辺は桃畑が広がります。桃の花が満開。いつもより1週間早まっています。

                                     〈写真 飯田秀實>

2020/03/29

朝方まで雨でしたが、午前10時前突然雪に変わりました。見る見るうちにあたりが白くなりました。

雪吊はまだ外してなかった山廬の松も雪化粧。後山も銀世界。満開の桜、例年より早く開花した桃の花にも冠雪。季節外れの天候に木々も驚いた様子。竹林からの鶯の囀りと合わせ幻想的な雰囲気に包まれた山廬です。

新型コロナウイルスの影響で外出を控えているみなさん。山廬の写真をお楽しみください。

                                        

〈文/写真 飯田秀實>

2020/03/13

 山廬の辛夷が開花しました。日一日と蕾が開いて、純白の花が壮観。山廬裏山の「後山(ござん)」の山茱萸も満開。地面に目をやると山芍薬が芽吹いていました。   〈2020.03.13 飯田秀實〉

2020/02/26

山廬で最も早く咲くのは、裏の池のほとりにある寒紅梅である。毎年一輪二輪正月に開花する八重の梅である。

二月に入ると蕾も膨らみ、

   ぱつぱつと紅梅老樹花咲けり  蛇笏

こんな景色になる。

続いて藪椿が、深紅の花をつける。山廬の隣家の角に大きな藪椿の木がある。なかなかの枝ぶりだが、隣家はだいぶ前に歩いて数分のところに住まいを新築し引っ越して、以来、放置されたために、木全体を蔓が覆い隠してしまった。これではひとたまりもない。一気に樹精が弱まてしまった。見かねて、昨年この蔓を何と切り払った。久しぶりに艶りとした光沢のある椿の葉が現れた。大木になると枝の先端が垂れ下がって、なかなかの景色となる。

今年の冬はいつになく暖かで、裏の池が凍ったのは一日だけだった。

こんない暖かい冬は父が亡くなった十三年前の冬以来だ。

ある朝、椿の大木に目をやると数輪開き始めていた。

  地に近く咲きて椿の花おちず  蛇笏

父が好きだった山廬入り口の「鹿児島紅梅」はすでに五分咲きとなっている。

 早春の山廬は、活力に満ち、一日ごとにその姿を変えてゆく。この力強さを龍太はこよなく愛した。

        

                                      〈文/写真  飯田 秀實〉

2020/01/28

 令和2年1月27日夜から本格的な雪となりました。山廬のある山梨県内には夕方大雪警報が発令されました。山廬当主は山廬の階段や石畳にシートを敷くなど大雪対策を施しました。夜半には一時雪もやみましたが、その後また細かい雪が降りはじめ、明け方まで降り続きました。しかし思ったより気温が下がらず、また、降り方もあまり激しくなかったために積雪は数センチで済みました。

 山廬の庭は久しぶりの雪景色。竹林も後山も雪の中に静まりかえっていました。後山中腹の蠟梅はすでに開花していますが、白い

雪を纏い芳香を放っていました。 (文・写真 飯田秀實)

2019/05/26

4月中旬、孟宗竹の竹林で筍の収穫をしていると、どこからか木を叩く音がする。周囲に人の気配はない。耳を澄ませながら、音の方に近づいてみるがわからない。暫く周囲に注意を払っていると、何やら木のところで動いた。小鳥が木に留まっている。コゲラである。木の中にいる虫を取っているのかと思ったが、木に直径2センチの穴をあけている。巣作りだ。暫くコゲラの観察である。5月に入ると親鳥は巣穴に身を潜め、時折周囲を警戒している。中旬、親鳥が巣から頻繁に飛び立つ。5月26日巣穴が見えるところにカメラを据え、望遠レンズでけゲラの動きをとらえた。

親鳥が成長した雛にさかんに餌を運んでいる。 

2018/09/28

山廬後方に広がる雑木山。御坂山系の一角をなし、春日山(かすがやま)、名所山(みょうしょざん)など1,000mほどの山が連なっている。一部ヒノキなどが植林された人工林があるがほとんどがクヌギ、ナラなどの広葉樹の雑木林が広がる。9月中旬を過ぎると山頂付近に茸が姿を現す。採れるのは香茸(コウタケ)、オオジコウ別名だるま(ムレオオフウセンタケ)、タマゴタケ、そしてクロット(クロカワタケ)。その年の天候で採れる茸の多少が出てくる。今年は夏の猛暑で心配されたが、9月に入っての降雨でなかなかの当たり年である。先日茸採りの名人である幼馴染が届けてくれた。さっそく山の恵みを頂いた。これから麓にかけ10月中旬まで茸のシーズンだ。

クロットは少々苦みがあり酒の肴に最高である。作家の井伏鱒二氏は山廬に来るとクロットでお酒を頂くのを楽しみにしていた。里山の暮らしの秋の楽しみだ。

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