氏神での初詣

山廬のある境川町小黒坂地区の氏神は熊野神社である。地区の南側の木立の中にある。

山廬からは歩いて10分ほどのところだ。

元朝 各戸の家長がこの「氏神さん」に集まる。

午前8時、花火を合図に、区長を先頭に参拝する。

この後、区長が区民を代表して新年のあいさつを行い、お神酒を頂く。

最後に全員で万歳三唱をするのだが、ちょうどこの時、東側にある春日山から初日が射し込む。

 

本殿から鳥居の先に新年の御来光を拝むことになる。

蛇笏、龍太の随筆にも登場する春日山は標高千メートル余りだが、小黒坂のすぐ先に屏風のように迫っているため、朝日は遅い。甲府市内より1時間近く遅い日の出である。

南アルプスの連山は厳しい寒さの中で凛とした姿で輝いている。

 

どこにでもある、ごく普通の神社であるが、新年のこの時ばかりはどこの神社の初詣より厳かな感じがする。

蛇笏も、龍太も元朝は家でうどんを一杯頂いた後、氏神さんに詣でた。

氏神さんの初詣が終わるとその足で菩提寺に新年のあいさつに向かう。

地区の人たちはこの慣わしを今もしっかり守っている。

(文/写真 飯田秀實)

 

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