10月2日(日)と3日(月)蛇笏忌の両日、山廬の特別公開と現在復元工事が進められている山廬俳諧堂の見学会を開催しました。2日は秋晴れの中、山梨県内外から多くの方が訪れ、通常は非公開となっている山廬邸内を見学しました。蛇笏、龍太が生活した書斎や座敷には蛇笏、龍太の秋の句が飾られ、度々山廬を訪れ蛇笏葬儀にも参列した井伏鱒二の書も展示されました。また、復元中の俳諧堂はすでに屋根下地も完成し、蔵の外観を見ることが出来ました。見学者は1階に入り蛇笏が「俳諧堂」として使った2階部分を見上げていました。
3日は蛇笏の命日「蛇笏忌」にあたり、献茶が行われ、希望者に蛇笏好みの羊羹と共に抹茶が振舞われました。この日は前日と変わって雨模様となりましたが、訪れた人たちは秋雨の降るしっとりした山廬を堪能していました。両日とも山廬文化振興会の運営委員が受付や案内を行いましたが、山廬主屋では飯田理事長が主屋の建築や、敷地の説明を行い、蛇笏忌にあわせて祖父蛇笏の思い出を話しました。東京からグループで見えた俳人の一行は、山廬の他、飯田家の墓地など小黒坂周辺を吟行し、ゆったりした時間を過ごしていました。
見学に訪れた方々は、山廬での一句を俳諧堂復元の瓦裏面に書いていました。この瓦は10月中旬に俳諧堂の屋根に葺かれます。